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日常のことを思いつくまま綴ってます。
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友人Cの噺しをしてみやと思う。
貧乏強請が得意のヤツだった。 ヤツが揺らす地面がまるで 我々の働く職場の頭上を通る 阪神高速を、まるで地震のやうに 揺らしているかのごとく 規則的に ま た ある時は 不規則にヤツが揺らす物だから ここち良き時もあれば 不快きわまりなくなり時も候 ふと静寂が訪れるときに 揺れを感じる しかし 揺らしているだけで Cの貧乏強請は ある意味、無害でもあった。 地面をただ揺らしているだけったからである。 奇声を発する訳でもなく 不機嫌な顔をするでもなく ただCは揺らし続けていた しかし、上司には疳にさわる事が 多々あったのであろう 人目のつかぬ場所で なんだかんだと 難癖をつけられ あらぬ事をあれこれ言われ イジメられているやうでもあった しかし、Cは どんな時も笑顔を絶やさなかった ニコニコと言うよりは ニヤニヤか いや下品に言うと ニタラニタラしたやうな そんな笑みを絶やさなかった。 貧乏強請を続けながら 人間はストレスをとことん感じすぎると 崩壊してしまうのだろうか 私は彼のやうに 逃げることも出来ないし むしろ 執拗なハラスメントを受けたとしたら 激昂し 我を忘れ 当たり散らし 自ら退職願も書いたであろう それ位 私以外の話し相手もおらず 冷たくあしらわれているやうな人間だった ある日、事務所の金が 「1万円」計算が合わなかった事があり 普段几帳面に管理をしていた(ように私は思っている)Cに疑いがかけられた 計算の間違いかもしれない。 私も立ち会い、再計算を申し出た。 周りの白い目がCだけでなく 私にも向けられた Cは例の『いやらしい』笑顔で足を揺すっているだけだ。 と、突然、本当に地震が起きた 我々は伏せ、机という机に、事務局員それぞれが入る。 縦にも横にも揺れ 不快さに私は 人間としての尊厳を失う行為(嘔吐)までしそうになった。 しかし、Cにかけられた疑いが....。 ここでクジケル訳には.... Cはすでにヤッテしまっていた。 も ん じ ゃ で き あ が り 揺れは収まり、事なきは得たものの 混乱の中でCの無実を晴らさなくてはいけない しかし、事務所の数々のデスクの引き出しから 1円玉が 溢れ出ていた事に気付いた 数えればきりがない まるで打手の小槌か しゃらしゃらと こぼれ落ちている アルミで出来た貨幣が 皆が注目を集めていた 私は口を噤み、心の中で言った ちりもつまれば か。 皆の同意を得て、 集めた1円玉を、私が 両替機にかけると ぴったり1万円とはいかず、9999円、1円玉足りなかったのであった。 しかし、全員の机からわき出てきた訳であるし、 全員同罪であった訳である。 Cだけの疑いはまぬがれた訳だが なぜかすっきりしない。 残りの1円はどこへ行ったのだろうか。 私はあらぬ疑いをかけられぬやう こっそり1円を足し 1万円にしてやった それを上司にきっちりと報告した。 『誰にも気付かれず、1円をくすんだことがきっかけであるが たった1円でも、蔓延(まんえん)すると1万円(まんえん)になります』と言う言葉を添えて。 Cをイジメ通していた上司は苦笑いをしていたが、 私は見逃せはしなかった 上司の耳にぴったりと挟まった 1円玉を <終> PR 友人Bについて噺てみやうと思う。
友人Aについて噺をしてみやうと思う
高校の頃の同級生であり、 職場でも同期入社をした彼であるのだ が 彼と一年だけ一度も会ったり 電話も メールもしなかった時期がある それまで 月に一度は、どちらかの家に遊びに行き ロックだの最近読んだ本だのアイドルの噺だの 他愛のない事を語り合って時間をつぶすだけの そんな時間を共有しても悪くない と 私は思う人間だった しかし、たった1年 たったでも無いが 1年だけ彼とまったく接触をしなかった期間がある 容姿端麗 文武両道 健康優良 雪印乳業 な 彼であった。 つまり、常にパーフェクトで男も惚れる男だが 敵も決していなかったわけではないだろう。 別に電話が無くてもメールが無くても ただ忙しいだけと、思っていた。 し か し 接触の無かった1年が過ぎ 再び会ったときには 激太り、激老け、激ハゲ していたのである。 なにがあったのか訪ねても 別に....。 と、言うだけである。 だが 一緒に行った温泉どこだったっけなと聞くと 確か別府に...。 と返事をした。 彼に間違いないのだが、 容姿は完全に変わっていたのだ。 それから別人になってしまったAとは それからも毎日、今までと変わらずの付き合いをしている。 ただ、「カルビー」と言う言葉、いや響きか に、 敏感になっている様であった。 明らかに「カルビー」の音に動揺しているし むしろ怯えているかのやうだ。 あまりにも不自然なのでヤツの耳元で カ ル ビ イ と、囁いてやった。 彼は激高し 台所に行くと ナイフ いや、バターを塗るヘラを腰に構え 私を威嚇すると 「その言葉をや・め・ろ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」 私に向かって突進を してはこなかった。 予想以上に肥えた体に かつてのような 運動能力は期待できなかったやうである。 すってんころりん でんぐりがえり しちてんばっとう まんぐりがえし 滑稽に転がった。 落ち着いた彼に事情を聞いてみると 「カルビー」の語源について インターネットで調べてみると カルシウムとビタミンからきていることを 知った。 カルビーのと言えばポテトチップスなので カルシウムとビタミンに飢えた彼は 1日3袋を止められなくなってしまったのだそうだ やめられないとまらない ※これは「かっぱ○びせん」か 欲望に負けた彼はこんな姿になってしまったと言った。 ポテトチップスの有害性は 映画鑑賞のお供、ポップコーン程知られていない。 カロリーはパッケージの裏に書いてあるだろうに...。 彼はポテトチップスに 文字通り、目がなかったようである。 私は彼とポテトチップス断食を共に行った。 彼は見違えるように、日に日に良くなって行った。 カルビーにも過敏に反応しなくなった。 しかし、ある日を境に 私の家の片隅に飾ってある 花を見ると ことごとく 瓶をなぎ払い 激高するようになった。 今度は 花瓶(かびん)に反応するようになったようだ。 理由は まだ 聞いていない。 <終> | カレンダー
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